医療情報男の日記

病院で医療情報システムの保守運用の仕事をしています。

【仕事】安心してください!医療システム保守要員でもプログラミング出来ますよ!

先日、会社の新年会があり、新入社員の紹介がありました。

新卒の人なのですが、すでに基本情報技術者、さらには応用情報技術者まで合格しているかなりのハイスペックなソルジャーです。

しかも女性で!

ガンダム一年戦争の中にいきなりキュベレイが参戦したみたいなもの。

男性ばかりのシステム部門、むさ苦しいオッサンばかりの中に20歳の女の子が来たとのことですから、それはもうオタサーの姫のような待遇です。

その子の話では、工業高校の情報科専攻、専門学校も情報処理専門、とのこと。
おそらく中学時代からコンピュータが好きで、プログラミングにも興味があったのでしょう。

ただ正直、うちの会社で物足りなくないかな?という心配もあります。
その理由として下記の3点が考えられます。


①医療システムの保守運用はプログラムを自作する機会が少ない


すでにベンダーの電子カルテが稼働しているなか、そのお守りをするのが僕達の仕事です。
仕事の内訳としてはハードやソフトの障害対応と復旧、電子カルテ操作問い合わせ、データ抽出、WordやExcelでの資料作成です。
プログラムをゼロから作成してリリースすることは少なく、VBAを仕込むくらいです。

いちおうVB6で動いている自社の業務システムもありますが、新規開発は年にいちどあるかないか。



②最新の技術に触れる機会も少ない


自分がこれまで見てきたなかでは、医療系の業務システムはレガシーなプログラミング言語で作られている事が多いように思います。

電子カルテ系ではVisual Basic、医事会計をシステムではCOBOL、など。


③客先の医療機関ではヒューマンスキルの方が重視される


たとえプログラミング技術や情報処理知識があっても、コミュニケーション能力がないと仕事がうまくいきません。
相手の要望を聞き出したり、相手への分かりやすい説明ができることのほうが、お客さんからの評価は得やすいからです。
お客さんにとってみれば、裏でどんな仕組みで動いているかなんてわりとどうでもよくて、目の前の問題が解決していれさえすれば良いのです。過程より結果。


置かれた場所でプログラミングしなさい


若い新入社員だから、新しい技術を試したい、ガッツリプログラミングしたい、と思うかもしれません。
しかし、ウチのシステム部門のメインはシステム保守運用。
既存の古めかいシステムの面倒を見るのはたしかに刺激が足りないでしょうね。

ただ、そんな保守運用部隊でも、院内の小さな隙間産業的プログラムを作る機会はあります。しかも自分一人の裁量でわりと好きなように作れる。(そのかわり他の人はメンテできないw)

僕自身、C#で業務用システムを一人淡々と作っています。
特に納期が決まっていないので、空いた時間を利用して勉強して、自分のペースで作ることが出来ます。


システム保守運用のオペレータだからといっても、決してプログラミングができない環境とは限りません。
与えられた環境がどうであれ、プログラミング技術へのモチベーションや興味があれば、必ずどこかで自分の力を試せる機会が巡ってくると、僕は思います。


新人さんがこの仕事を選んだ以上は、しばらくの間はプログラミングより、院内に顔と名前を売って歩くことになるはずです。
プリンタの紙詰まりで呼び出されたとしても、ふてくされずに愛想よく、それでいてさも大仕事をやってのけた風な演出をしましょう。
そうしてお客さんと良好な信頼関係が築ければ、いつか本当の大仕事がもらえるはず。
その時は盛大にファンネルを展開してやりましょう。