医療情報男の日記

病院で医療情報システムの保守運用の仕事をしています。

病院停電時の対応


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11月上旬の日曜日、配属先病院の設備点検がありました。

設備点検では院内のほとんどの機器が停電となるため、サーバクライアント端末の停電に備え、僕ら情報システム担当は出勤することになっています。

情報システム担当としては、いちばん心配なのはサーバやルータといったインフラ回り。

こういった常時稼働が求められる機器が、休止して再起動した際にどんな挙動をしでかすか、実に予想しづらいものです。
(僕のスキル不足もありますが…汗)

それでも、大半のサーバはUPSなどの予備電源があるので、それらは完全停止となる機器よりは、いくぶんか安全です。

ただし今回は、電子カルテのベンダーが替わってからはじめての設備点検イベント。

先輩の話では旧ベンダーのときは4回ほど設備点検があったらしく、再稼働後のトラブルについては傾向と対策のノウハウが蓄積できて、年々対応が楽になっていったそうです。

今年はどうなるかの予想がつきませんでした。

それでも予想よりはトラブルは少なく、電子カルテシステムや医事会計システムなど、主要な業務システムは問題なく稼働中してくれました。

ダメだったのは文書管理システムのサーバ。
再稼働後にクライアント端末から接続できなかったため、もう一回再起動して、なんとか正常稼働となりました。

ただ、このサーバに乗っかっていたグループウェアシステムが今度はうまく動かなくなってしまい…。
このグループウェア、トムキャットとpostgresSQL、Javaなどで動いているシステムだったわけですが、サーバをシャットダウンする際に手動で終了させなければいけないサービスがあったようで、そのサービスがサーバ再稼働後にうまく動いていなかったようです。

けっきょく、グループウェアシステムは再インストールで使えたのですが…

もうひとつが外部インターネット端末のトラブル。
看護部長室のインターネット端末が、共有フォルダと繋がらなくなった事例です。

共有フォルダとして使っている端末のipアドレスDHCPによって書き換えられてしまい、本来のリンクで指定したIPアドレスが居なくなってしまったせいです。
これはルータの再起動が原因でした。

これ以外にもいくつかトラブルはありましたが、次の月曜日の病院業務に支障が出るほどのものはありませんでした。

もしかしたら、他にも部門システムにもトラブルがあって、現場のスタッフが個別に対応してくれただけかも知れません。

さすがに30以上のシステムが動いているので、全部の動作チェックはできません。現場の部門システムが正しい挙動かを確認するには、それぞれの部門スタッフに任せるしかありません。

僕らシステム課には分からない専門領域を、皆それぞれの持ち場でしっかり保守してくれている。

他の部署との連携やサポートがなければ、月曜からの診療はうまく回らなかったでしょう。

今回は、エネルギーセンターや施設資材課、各部門の日直スタッフ、そして僕らシステム課が、しっかりと縁の下の力持ちっぷりを発揮できたなと思います。