白井聡著「武器としての資本論」読了
ドイツの思想家カール・マルクスの「資本論」という、有名な著作があります。
しかし、作者の白井氏も本文中で、”大概の人は、第1章の最後までも行かないで、はや挫折してしまう運命にあります”と述べているように、決して万人向けではなく、内容は難解です。
資本論は、テレビやネットで見聞きしたことがある程度。しかし、この記事を読んでみて、この本が資本論を分かりやすく解説してくれて、なおかつ現代日本人労働者向けだと思い、購入しました。(資本論の日本訳版は、まだ今でもハードルが高い・・・)
労働者階級で、しかも医療人材派遣業にあり、自身も商品として売り出されている身です。常に常駐先から値踏みされている立場のなかで、ときどき息苦しさを感じていました。それは、この資本主義社会では、労働者はみな「商品」であり、生産性が全てという思想もあったからです。しかし、この書籍では、その思想に真っ向から「NO」と唱えます。「生産性や効率性、いくら稼いだかによって人間としての価値が決まる」という発想こそ、資本家階級(搾取する側)が労働者階級に仕向けた施策の結果であり、搾取される側を束縛している呪いだと言うのです。
続きを読む院内SEが活躍したドラマ「病院の治しかた ~ドクター有原の挑戦」
病院のシステム担当者は、仕事柄、あまり表舞台に立つことはありません。それは医療ドラマの世界も同じで、医師や看護師のように、主役や重要な脇役で出ることが少ないように感じます。
しかし、2020年1月に放送された、小泉孝太郎氏主演のドラマ「病院の治しかた ~ドクター有原の挑戦」では、日の目を見ることがなかった院内システム担当(院内SE)が活躍していました。
金メダリストのスピードスケーター小平奈緒選手が所属している病院をモデルとしたこのドラマは、従来の医療ドラマとは雰囲気が異なります。
主人公の有原院長が、病院の資金繰りや院内の組織改革に奔走するという内容で、患者さんとの話は多くありません。むしろ、総務や経理といった事務職との絡みが多く、そんななかで院内SEも(ほんのわずかですが)活躍の場が与えられていました。
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勤続38年の事業部長が退職されました
5月末で、勤続38年の事業部長が引退されました。
60歳が定年とは言うもの、個人的には、まだまだシステム事業部を盛り上げてほしかったなと思います。
また、部長は管理職でありながら、自身もプログラマーやシステムエンジニアとして現場でバリバリと開発や導入支援もされており、まさに万能プレイヤーといった働き方をする人でした。
僕がこれまでの職場で見てきた50代後半のサラリーマンは、役職定年などの環境のせいか、消化試合のような働き方の人たちばかりでした。そんな人たちを見るたびに部長と比較し、「自分が50代後半になったときは、やはり部長のようになっていたい」とよく思ったものです。そしてもちろん、今もそう思っています。
それにしても、ひとつの会社で38年も勤め上げたというのは、いったいどんな感覚だったのでしょうか・・・。僕の年齢とほぼ同じと考えると、感慨深いものがあります。
ただ、最後の日にご挨拶したとき、とても清々しい表情をされていたので、きっと思い残されることはなかったのでしょう。
部長は退職後、個人事業主として仕事をされるとのこと。狭い業界なので、どこかで一緒にまた仕事ができると思います。
新型コロナの件もあり、送別会がなかったのは残念でしたが、どこかの案件でお会いしたときは、お酒の席を用意させてもらうつもりです。
ちきりん著「自分の時間を取り戻そう」読了
2016年発売の本です。
とにかく「生産性をあげるにはどうすれば良いか」を至上の課題としています。
印象に残った文面では、
- ベーシックインカムは、「生産性マイナスとなる労働者を働かせなくて良くなる」という点でも賛成。
- 過去にあったブラジル農業移民は、広大な農地に大量に農民を投入しようとした人海戦術を採用したのに対し、日本は狭い農地ばかりなので、いかに今の土地と資源で農作物を効率よく作るかを熟考した結果、機械化が進んだ。差し迫った課題があることで、強制的に生産性を上げる考え方になる一例。
- 仕事も家事も手を抜かない万能プレイヤーを目指すのではなく、家事代行や業務委託など、餅は餅屋にまかせて、自分の強みを活かせるものに時間を投入するほうが、全体としての生産性が上がる。
など。
また、ちきりんさんも、勝間和代さんと同じように家事IT化を推進しているようですね。
特に高性能ロボット掃除機の導入は、お二人とも大プッシュです。
(一時期は買おうかと思ったけど、留守中に犬のウ○チを引きずって部屋にまんべんなく塗り拡げた、という記事を見てから、手が出せなくなった・・・)
それにしても、この人の文章は本当に読みやすい!
ブログも面白いので、おすすめです。