医療情報男の日記

病院で医療情報システムの保守運用の仕事をしています。

2年9ヶ月の電子カルテベンダー常駐が終わり、年明けから新しい常駐先になります

2018年3月から、電子カルテベンダーに派遣として常駐していました。

しかし、この12月で自社との契約が終了し、正社員のSEさん2名だけとなります。

導入案件が頻繁にあった数年前は、派遣要員が3名のときもありました。ですが、コロナの影響か、この1年は電子カルテの導入案件が全くなく、既存の電子カルテのお客さんからの問い合わせに対応する保守案件ばかりでした。年の後半は仕事がほとんどなく、いつも定時にあがれる状況でした。そんな状況ですので、契約更新してもらえなかったのも仕方のないことでした・・・。

 

続きを読む

phaさん、レンタルなんもしない人さんから多様性を学び、フミコフミオさんからリーマン哲学を学ぶ

最近、phaさんの著書「ひきこもらない」と、レンタルなんもしない人さんの著書「レンタルなんもしない人というサービスをはじめます」を立て続けに読みました。

 

お二人とも、最初はサラリーマンでしたが、途中で脱サラして、それぞれの思うかたちで社会と関わるお仕事をされています。

phaさんは、会社に属さず、フリーのブロガー兼ライターとして、レンタルなんもしない人さん(長いので、以後はレンタルさんとしますw)は、文字とおり「なんもしない」ことをサービスとして、それぞれ生計を立てられているそうです。

 

脱サラして農業、脱サラして飲食店、というパターンはよく見聞きしますが、このお二人のような脱サラは、かなり極端な事例だと思います。

phaさんは、ブログで人気が出て、執筆活動で成功。

レンタルさんは、自分自身を貸し出しつつ、基本スタンスは「なんもしない」という特異なサービスを提供し、依頼主から報酬を得ています。

このお二人のようなな脱サラは、それぞれの著書を読んでいると、すごく理想的にも思えます。

しかしそれは、どちらも難関国立大学を卒業していて、ずば抜けて地頭が良い人達だからこそで、とても普通の人が真似できるとは思えません。

著書では、自分自身のことを「何もスキルがない」「社会に馴染めない」と卑下していますが、とんでもない誤解です。お二人の著書を読んで「俺も脱サラして、自由な生き方を謳歌するぞ!」と影響を受けた人がいたら、ちょっと待ってほしい。

考えてもみてください。本当に「何もスキルがない」「社会に馴染めない」人が、脱サラして好きな働き方を選んで、著書を何冊も出せるようになれたと思いますか?

phaさんはブログ、レンタルさんはTwitterを通じて、お仕事を得ています。今でこそインターネット経由でできる仕事はメジャーですが、逆に今はライバルも多いはず。ここまでの成果を出すには、相当に突出した才能がないとできないことです。

 

そして、脱サラしたお二人と同じく天才的ライターでありながら、あえてサラリーマンを続けているネット著名人がいます。

それが、フミコフミオさんです。

f:id:tkt0314:20201031211801j:plain

 

このターンエーガンダムのようでちょっと違うアイコン、はてな市民なら知らない人はいないと言っていいでしょう。

この人も、その気になればブログやライターだけでも食べていけるくらいの文才ある人ですが、あえて会社員を続けています。それは著書である「ぼくは会社員という生き方に絶望はしていない。ただ、今の職場にずっと……と考えると胃に穴があきそうになる。 」とい超絶長いタイトルから分かる通り、会社員に嫌気がさして脱サラしたいわけではないようです。

phaさんやレンタルさんはサラリーマン時代の話は少ないのですが、フミコフミオさんは記事の多くが会社のことや食品業界のことです。同じサラリーマンとしては、フミコフミオさんの記事のほうが読んでいて共感できることが多いのが事実です。「ぼくは会社員という生き方に絶望はしていない。ただ、今の職場にずっと……と考えると胃に穴があきそうになる。 」の出版に関しては、当時いろんなネット記事に露出されていました。さすが営業職、宣伝活動がうまい。そしてこの本でいったいどのくらい印税がもらえたんだろ・・・。

 

phaさんとレンタルさんからは、ネットさえあれば自由に働ける、多様な生き方を学び、フミコフミオさんからは、サラリーマンを続けながらネットで第二の収入源とする生き方を学ばせてもらいました。

 

 

ひきこもらない

ひきこもらない

  • 作者:pha
  • 発売日: 2017/06/22
  • メディア: 単行本
 

 

 

Windowsの実務経験しかない医療系SEが、Linuxサーバを立ててPython製WEBサービスを公開してみた

 

この4月、5月は、例外的に本社勤務の日が何日かありました。新型コロナウイルスの影響で、常駐先への出勤日数が制限されてしまい、その間、やることがなくなってしまったため、上司と相談し、「常駐先への出勤がない日は、本社勤務とする」ということになったのです。

 

本社では、ファイルメーカーで納品する予定のプログラムの仕様書を書くなど、仕事をもらえることもありましたが、基本的には自習でした。今回、その自習の期間を利用して、以前から興味を持っていたPythonを学習することにしました。

 

6月以降はふたたび常駐先への週5日の業務となり、本社での自習はなくなったわけですが、引き続きPythonの学習は続けていました。そしてようやくDjangoというPythonフレームワークを利用したWEBサービスが公開でき、上司にも自習の成果として報告することができました。

 

「Medicareless Info」

www.medicareless.info

主に、病院や医療に関するインシデントやハッカー被害、不正問題などの海外ニュースを紹介するサイトです。(まだまだ細かい機能が実装できていませんが、メイン機能は動いているので、いちおう完成ということで・・・)

 

続きを読む

ジョン・ウィンダム著「トリフィド時代」読了

最近は、医療でもITでもなく、ただの読書感想文ばかりになってます・・・

 

 

1951年初版の、SFホラー小説です。

70年も前の作品ですが、割と最近に日本語訳の新刊が発行されています。

 

SFといっても、宇宙人やUFO、超能力者などは出てきません。新種の植物が人間を襲うだけの話。

これだけだと全然怖くないのですが、この小説では、世界中のほとんどの人類が突然盲目になってしまい、パニック状態になったところから始まります。そんなパニック状態から、例の新種の植物「トリフィド」が、人間を襲い始めます。このトリフィドは、なんと3本足で歩行可能、3メートルほどの触手を持ち、その先端にある猛毒で打たれた人間はほぼ即死という恐ろしい生物。人類が目の見えるときから生息していたこのトリフィド、当時は食用植物油脂の採取のために農園に閉じ込められていました。たまに野良トリフィドがうろついていたとしても、銃などで簡単に駆除ができました。

 

この小説の面白いところは、目や嗅覚もなく辛うじて聴覚だけがあるトリフィドが平時では全く脅威ではなかったのに、人類が盲目になってハンデを追い、農園から脱走したトリフィド達が繁殖して数を増やしたことで、絶妙なパワーバランスが形成されるところです。街を徘徊する人々に、音もなく近づき、長いムチで襲いかかるトリフィド。しかも殺した人間の前に数日とどまり、肉が腐ったところで、なんとそれを食べるという・・・。

 

運良く盲目にならなかった主人公が、同じく目が見える人たちと、グループを組んだり、逆に抗争したりと、ゾンビものでよくある「本当に怖いのは実は同じ人間」という展開もあります。この作品、SFものというよりゾンビものといった方が近いかもしれません。

 

70年経った今の時代でも、全く違和感なく楽しめる内容でした。実際、海外では映画になったり、ドラマ化されたりと、相当人気があるようですね。