確定申告のための仮想通貨取引計算、面倒くさいこと山のごとし。
2017年から仮想通貨の取引をしており、なおかつその年の副収入として20万円以上の副収入があったため、確定申告をすることになりました。
提出期間は、2月16日から3月15日まで。
今回は初めての確定申告ということもあり、早めに準備を済ませ、2月23日に提出して終わらせました。
確定申告は初めてだったとは言え、ふるさと納税や、個人型確定拠出年金など、いろいろとお金の動きを把握するのが大変でした・・・。
そして、所得の申請のなかで最も頭を悩ませたのは、仮想通貨取引で得た所得の計算でした。
この仮想通貨の計算、なかなか一筋縄ではいかず、最後の頃はこんな状態になっていました・・・。
仮想通貨の計算方法(国税庁の説明)
確定申告では、仮想通貨の所得は「雑所得」として扱われます。
【確定申告書等作成コーナー】-仮想通貨に関する所得の計算方法等について
この国税庁のサイトに、仮想通貨の計算例が記載されていますので、画像を掲載します。
国税庁の説明では、「移動平均法」という計算方法を推奨していますね。
「移動平均法」とは
この「移動平均法」での計算方法については、公認会計士の佐藤修一先生が説明されています。
上記のサイトでは、計算式としては
「購入後の保有仮想通貨の購入額の総額(購入前の保有仮想通貨の購入額+購入した仮想通貨の購入金額) ÷ 購入後の保有仮想通貨数量(購入前の保有仮想通貨数量+購入した仮想通貨数量)」
とのこと・・・。
つまり、「購入した当時の仮想通貨の単価」をすべて把握しておかないといけない、ということです。
例えるなら、「ガソリンスタンドでガソリンを購入したとき、リッター何円だったか」を、1年分すべて記録しておくようなものだと、佐藤先生は述べています。
これはなかなか、大変な作業になりますね・・・。
仮想通貨計算ツール「tax@cryptact」
さすがに、自力で全ての取引履歴を計算するのは骨が折れます。そこで、WEBサービスのなかから、確定申告用の仮想通貨計算ができるものを探しました。
そのなかで、僕が選んだのは、「tax@cryptact」でした。
このサービスを選んだのは、「扱う取引所が多い」という理由からです。
日本で人気のある取引所は、ほとんど網羅していますし・・・
海外取引所も、有名どころはちゃんとおさえています。
僕が2017年で、実際に入金して仮想通貨の売り買いを行ったのは、
bitbank
bitpoint
GMOコイン
の6ヶ所でした。
それぞれ、WEBサイトから、取引履歴のCSVやExcelファイルの出力が可能です。
しかし、取引所によって表示形式がバラバラです。
ある取引所のCSVでは、1列目が注文IDでも、別の取引所のExcelの1列目は取引日時だったり・・・
このtax@cryptactなら、それぞれの出力フォーマットに対応しているので、出力されたファイルをそのままアップロードするだけで、自動で計算してくれるのです。
それでも、すべての取引所に対応しているわけではありません。2018年2月現在では、bitpointの出力形式に対応してませんでした。
そして、GMOコインは、出力したPDFをExcelに変換したあと、どうやってもエラーが解消されませんでした。coincheckの場合は、何故か本来の出力ができず、別の方法で取引履歴をダウンロードするしかありませんでした。(僕の場合が異例だっただけで、他の人はうまくいっていると思います)
今回、bitpointと、GMOコイン、coincheckの取引履歴については、tax@cryptactの「カスタムファイル」の形式に加工したExelファイルをアップロードすることになりました。
これがまた、手間のかかる作業で・・・。
Excelとの格闘
カスタムファイルをアップロードするには、「xlsx」形式のExcelファイルを作成する必要があります。
Excelファイルのサンプルがあるので、これを参考に加工していきます。
加工が終わったら、下記の画面からアップロード。
アップロードした結果は・・・。
・・・なかなか一発合格とはいかないですね。
再度、3ヶ所の取引履歴ファイルを見直します。特に難儀したのは、下記の4点です。
- 必要な行、不要な行の判断
- 日本円手数料の把握
- 購入「BUY」と売却「SEL」の洗い出し
- 購入や売却時のレートを調べる
これらに注意して、何度か加工し終えた結果がこちらです。取引所3つ分の形式を揃えるのに苦労した・・・。
完成したExcelファイルをアップロードしてみます。今度はうまくいきました!
計算結果
ようやく、 取引所6ヶ所すべての取引履歴計算が終わりました。
(最終損益額はふせています)
計算を終えた時点の作業フォルダです。
悪戦苦闘した様子が、お分かりいただけたであろうか・・・。
確定申告の申請完了
確定申告では、源泉徴収票やふるさと納税の証明書など、必要資料を添付しなければいけません。今回の仮想通貨取引での収益も、「雑所得が発生した経緯がわかるもの」ということで、計算結果のExcelファイルを印刷して、他の資料と一緒に提出しました。
tax@cryptactの計算結果は、Excelファイルとしてちゃんとダウンロードできます。(右上はオーダメイドしたマウスピースのケース。そういや最近マウスピースして寝てないなぁ)
こうして見ると、8月から取引を始めたとは言え、これまでの6ヶ所での売り買いの回数は相当な数になっていましたね・・・。
もし自動計算ツールを使わなかったら、とんでもない時間と労力を消費していたことでしょうね。
必要な書類がそろったので、確定申告会場のセルフコーナーで、e-taxによる申請作業を済ませました。会場では係員さんが付き添ってくれたので、初めてのe-taxの操作もなんとか上手くいきました。
そして、最後の出口付近の窓口で、確定した税金の振込用紙をもらいます。3月15日までに振り込みを済ませておかないといけません。
こうして、はじめての確定申告を、無事に終えることができました。
来年の確定申告では、もう少しスムーズに計算作業をしたいものです。