「つみたてNISA」と「iDeCo(個人型確定拠出年金)」、どちらを始めるべきか。
少し前の話ですが、2月4日、広島市内で行われた、「草食投資隊 広島セミナー2018」に参加してきました。
草食投資隊とは
「草食投資隊」3名の投資家で結成された組織だそうです。投資スタイルは、読んで時のごとく、「草食」系。FXやデイトレード、ビットコインなどの短期で一攫千金を狙う「肉食」とは違い、積立型の投資で、毎月コツコツと資産を増やしていくのが、この「草食」投資ということみたいですね。
講師は、
渋澤 健氏(コモンズ投信)
中野 晴啓氏(セゾン投信)
藤野 英人氏(ひふみ投信)
の3名。
この先生達は、草食投資隊としての著書も出されています。
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また、中野先生は、iDeco(個人型確定拠出年金)についての著書を2017年に書かれています。
個人型確定拠出年金iDeCoで選ぶべきこの7本! 50歳でも30歳でも3000万円つくれる35の法則 [ 中野晴啓 ]
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「つみたてNISA」と「iDeCo」
今回のお話ですが、3名の先生達は皆、「つみたてNISA」と「iDeCo(個人型確定拠出年金)」による資産運用を、強くオススメしていました。
僕も、昨年12月からiDeCoを始めていたのですが、いまだに制度を理解していませんでした。つみたてNISAも、楽天証券で申込をし、いつでも始められる状態ですが、入金もせず放置状態・・・。
しかし、今回のお話を聞いて、やはりこの2つのサービスは積極的に取り入れるべきだと感じました。
「つみたてNISA」とは
楽天証券で、通常のNISAとつみたてNISAとの違いを詳しく説明してありますので、引用します。
一般NISA | つみたてNISA | |
---|---|---|
対象者 | 20歳以上 | |
運用方法 | 通常買付・積立方式 | 積立方式 |
年間投資上限額 | 120万円 | 40万円 |
非課税となる期間 | 5年 | 20年 |
対象商品 | 国内株式・海外株式・投資信託 | 国が定めた基準を満たした投資信託 |
非課税対象 | 対象商品にかかる配当金・売却益等 | |
口座開設期間 | 2023年開始分まで | 2037年開始分まで |
金融機関変更 | 各年ごとに変更可能 |
(楽天証券より引用)
大きな特徴として、売却益が非課税であることが挙げられます。
また、NISAと大きく違う点は、非課税となる期間が20年もあることです。
キーワードは、「長期」「積立」「分散投資」ということで、まさに草食投資にふさわしいサービスだと言えます。
「iDeco」とは
もうひとつの、「iDeco」は、正式名「個人型確定拠出年金」と言います。
こちらは年金制度のひとつで、国民年金基金連合会が実施している制度です。
これまで、企業が実施する確定拠出年金しかありませんでしたが、2017年1月から、サラリーマン個人でも加入できるようになったのです。会社員以外にも、自営業の人、公務員、主婦など、60歳以下であれば、多くの人が加入できます。
余談ですが、僕がiDeCoに加入しようとした際には、申込書類のなかに、会社の確定拠出年金の状況を問う欄があったため、総務部の人に記載してもらう必要がありました。サラリーマンの場合、所属している会社が確定拠出年金に加入しているかどうか事前に確認して、なおかつ会社の了承をもらわないと加入できません。
どちらを利用するべきか
つみたてNISA、そしてiDeCo。
この2つは、どちらも「長期」「積立」「非課税」を売りにしています。
そのなかで、それぞれのメリットを考えたとき、
「つみたてNISA」は、いざという時にお金を引き出せる(iDeCoだと、60歳までは引き出せない)
「iDeCo」は、掛金の所得控除や、受取時にも控除があるので、節税効果が高い
という住み分けができるかと思います。
制度 | つみたてNISA (ニーサ) |
個人型確定拠出年金 iDeCo(イデコ) |
|
---|---|---|---|
利用可能期間 | 20年間 | 60歳まで | |
非課税上限額 | 年間40万円 | 職業によって異なります | |
非課税対象 | 運用益 |
|
|
対象商品 | 国が定めた基準を満たした投資信託 | 投資信託、定期預金、保険商品 | |
引き出し タイミング |
いつでも可能 | 60歳までできない | |
運用方法 | 積立 | 積立 |
(楽天証券より引用)
悩ましいのは、いったいどちらを利用するのかということですね・・・。
同じ草食投資のスタイルになりますが、よく調べると、それぞれに一長一短があります。
そこで、僕が考えた結論としては・・・。
「どちらも始める」
でした。
iDeCoのほうは60歳まで引き出せないということで、36歳の今から始めた場合、24年間の積立です。
そしてもうひとつ、つみたてNISAのほうですが、こちらは20年。どちらも同じくらいの期間です。
だったら、この2箇所に分散して投資してしまおう、と考えました。
もしこの20年間で、どうしても途中でお金を引き出さないといけなくなったら、つみたてNISAの資産を使えばいいですし、60歳までiDeCoで貯めたお金は、非課税なので手元に残く残せます。それに、もし片方の制度が破綻したり、元本割れをしたとしても、もう片方に望みを託せます。
こんなご時世だからこそ、草食投資
先月、仮想通貨全体の暴落に追い打ちをかけるように、コインチェックによるNEM流出事件がありました。そして今月上旬には、NYダウの大暴落がありました。仮想通貨市場も株式市場も、値動きが激しいうえに先が読めません。安直に儲けようと大金をつぎ込むと、大損する可能性があります。
それに対して、つみたてNISAやiDeCoといった長期積立投資なら、たとて大暴落が起きたとしても、一瞬でお金を失うような事態にはなりません。むしろ大暴落が起きたときは、これまでと同じ投資額で、たくさん銘柄を買うことができるので、チャンスとも言えます。(ただし、将来的に大暴落から立ち直って価格上昇できるような銘柄のときの話ですが・・・)
今後、この2つのサービスを主体としてお金を運用することにします。
これまでのように、いっときの値動きに翻弄されることなく、じっくり腰を据えてお金の動きを見守っていきたいと思います。